セルフ・ハンディキャッピング self-handicapping

セルフ・ハンディキャッピングとは、ある行動によって発生する問題に、あらかじめ何らかの対応しておくことで、自分自身へのダメージを防ぐことを言います。このような場合、本来行うべきことの遂行を避けるため、代わりに自分がもっと気楽に取り組める行動を行う際の言い訳にもよく使われます。

例えば、本当は試験勉強をしなくてはいけないときに「部屋が散らかってると集中できないから」と部屋の掃除を始めたりするのもセルフ・ハンディキャッピングのひとつ。言葉だけ聞くと自分がハンディを負う、といった印象ですが、自分にもそう言い聞かせつつ、実はしなければならないことからの回避行動につながりがちです。
また、試験前にクラスメイトに「バイトが忙しくて全然勉強できなかったよ」と宣言するのもセルフ・ハンディキャッピングの一種。
事前にこう言っておけば、もしテストの点数が悪くても「やっぱりなぁ、仕方ない」と自分のプライドを守ることにも役立ちます。

出典:Higgins, R., C. Snyder and S. Berglas (1990), Self-Handicapping: The Paradox That Isn’t, New York, Plenum Press.

対応バイアス correspondence bias

状況の影響力に比較して行為者の内的属性を過大評価する傾向を、対応バイアスと呼びます。
※基本的帰属錯誤、根本的帰属エラーとも呼びます。

「この人はこういう性格だから」「いつもこの人はこういうことをするから」等と、事象が発生した時点での外的な
影響を考慮せずに判断をしてしまうことは少なくありません。
当事者に特定のラベリングを行ってしまったほうが、いちいち判断をする必要もなく、他者にとっては楽ですが、誤った決めつけにもつながりがちです。